ScrollGesture.ini の設置 (仮想スクロールバー )
仮想スクロールバーは、ブラウザーや PDF などの画面スクロールが必要なアプリケーションにおいての片手でのスクロール操作を可能にするための機能です。
仮想スクロールバーには、縦スクロールと、横スクロールの 2種類があり、それぞれを定義することができます。
画面の任意の位置で、手の移動を停止すると仮想スクロールバーが表示され、手を上下に移動することで上下のスクロール操作が、左右に移動することで左右のスクロール操作が行えます。
デフォルトでは、ブラウザーおよび Acrobat Reader でこの機能が利用できます。
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操作方法
1. 目的のアプリケーションのウィンドウ上の任意の位置で手を停止します。
2. 仮想スクロールバーが表示されます。
(停止した位置によっては、上または下のバーが表示されません)
3. 手のひらを上下に移動すると、画面がスクロールされます。
4. 手のひらを仮想スクロールバーから離れた位置に移動すると、仮想スクロールバーは消えます。スクロールバー中央からの距離によって、スクロールの速度が変化します。
操作のヒント: 仮想ボタン、仮想スクロールバーは、次の状態で、表示を解除できます。
1. 仮想ボタンの表示後、仮想カーソルの操作を3秒間以内に行わなかった場合
2. 仮想カーソルを仮想ボタンより離れた位置に移動した場合
一旦仮想ボタンの表示が解除されると、次に手の移動を停止しても仮想ボタンは表示されません。一旦、仮想カーソルの表示を解除(手のひらを見せない)し、 再度操作を行ってください。これは手を停止する毎に仮想ボタンが表示され、本来の操作の邪魔になることを回避するために機能です。
また、操作しているアプリケーションを切り替えた場合でも、仮想ボタン表示は再度有効になります。
表示例
ヒント: スクロールなどのアクションは、アクションキーによって割り当てます。
重要 : [停止してクリック]モードの場合、仮想スクロールバーは利用できません。
ScrollGesture.ini の設置場所
ScrollGesture.ini は、C:\ProgramData\aeroTAP フォルダー、または aeroTAP.exe と同じフォルダーに設定します。
注意 : C:\ProgramData\aeroTAP フォルダーが優先されます。UTF-8 形式で保存してください。
ScrollGesture.iniの設定方法
記述書式
[アプリケーション実行ファイル名:ウィンドウ名,ガイダンス文字]
(有効範囲座標 left,top, right,bottom を 320x240 座標で指定)
スクロールアップ,スクロールダウン,左スクロール,右スクロール (インターバル)
ヒント: [アプリケーション実行ファイル名]に関しての補足は、
[仮想ボタン設定のアプリケーション名] を参照してください。
ヒント: ウィンドウ名は、アプリケーションの特定の画面でのみ機能させる場合に指定します。
ヒント: ガイダンス文字は、同じアプリケーションで複数の機能を指定した場合に、ガイダンス文字を表示するために利用できます。
ヒント: 上下スクロールのみの場合は、104,105 と 2つの値を設定できます。
ヒント: インターバル の単位はmsで、省略可能です。 (100) を指定すると実行頻度は100ms毎になります。アプリケーションに合わせて調整してください。
ヒント: 有効座標を (40,0)-(280,0) の様に Top と Bottom を 0 にすると、Left>x および Right<x の位置で停止した場合に上下スクロールが表示されます。
デフォルトのブラウザー用の仮想スクロールバーがこのような定義になっています。
重要 : 有効座標の指定行は、アクション行よりも前に指定してください。
例:
[GoogleEarth.exe]
(10,10)-(300,240)
104,105,0,0
[chrome.exe]
132,133 (100)
[chrome.exe,"ガイダンス"]
132,133,0,0 (100)
[chrome.exe:Webページ,"ガイダンス文字"]
132,133
有効範囲の指定
2行目の(10,10)-(300,240)は、仮想スクロールバーの表示が有効な範囲を指定しています。画面のほぼ全体で有効です。有効範囲は、 320x240の大きさを画面全体の大きさとして算出します。有効範囲は、画面上の特定の場所でのみ表示するために設定できます。
アプリのウィンドウサイズに合わせた有効範囲の指定
有効座標の指定行の先頭に F を付けると、対象アプリのウィンドウサイズに合わせて有効範囲が動的に計算されます。有効範囲は、 320x240の大きさを対象アプリのウィンドウの大きさとして算出します。有効範囲は、画面上の特定の場所でのみ表示するために設定できます。
以下の例では、Chromeの両端に仮想スクロールバーが表示されます。Chromeのウィンドウの大きさが変化しても同様に画面両端に設定されます。
例:
[chrome.exe]
F(40,0)-(280,0)
104,105,0,0
複数の仮想スクロールバーを設定する
アプリケーション名と仮想スクロールの組み合わせを複数定義することで、同じアプリケーション上に、領域を指定して複数の仮想スクロールを定義して使うことができます。
複数の仮想スクロール定義を設定した場合に、そのセットが何であるかをユーザーに判別できるようにするために、ボタン名を"ズーム"のように任意の名前で定義することで、仮想スクロールバーと共に名前を表示することができます。
以下の例では、ChromeからGoogle Earthを開いた画面で、画面左側にズーム用仮想スクロールバーを設定、画面下部に左右回転用のスクロールバーを設定しています。
補足: 同じウィンドウに対して最大4つの仮想スクロールボタンを定義できます。
例:
[Chrome.exe:Google Earth,"Zoom"]
(0,30)-(80,200)
181,182(200)
[Chrome.exe:Google Earth,"Left/Right"]
(80,180)-(290,240)
0,0,131,130
アクション番号
アクション番号の割り当ては、
KeyActionList.exe を使って調べることができます。
仮想スクロールバー領域の視覚化
[詳細設定]タブの[仮想ボタン領域の表示]オプションを有効にすることで、aeroTAP は、仮想スクロールバーの設定された領域を画面上に表示することができます。
仮想カーソルが定義された領域に移動することで表示されます。
また、アプリケーションを切り替えた際に、仮想ボタン (仮想スクロールバー、仮想ボタン、仮想マウス) のすべての領域を表示します。
例. サンプルに含まれる Chrome 版 Google Earthの場合、下記の領域に仮想ボタンが設定されていることがわかります。